海辺で恋するシンデレラ
そんな事を思っていると
なんだか、廊下が騒がしくなりその足音がだんだん近づいてきた。
そして、自分の部屋の前でその足音が止まったかと思うと
勢いよく扉が開かれた。
「海桜っ!」
「神崎っ?!」
男女の2人が勢いよく入って来た。
女性の方は、私を見つけると抱きつくように飛びついた。
私と同じくらいの年齢の女性。
かなり心配してくれていたのか、彼女の目には涙が浮かんでいる。
でも・・・それでも、誰だか分からない。
「神崎、良かったぁ。無事なんだな・・・。」
ベッドに近づき、ホッとした表情の男性。
この声・・・どこかで・・誰?
「みお~良かったぁ。病院に運ばれたって聞いた時は、ビックリしたんだよぉ」
鼻声になりながら、私に抱きついたままの女性。
あれ・・・この声も、聞いた事ある・・?
何処で?