海辺で恋するシンデレラ

躊躇うことなく、ドアを開け中に駆け寄る。


「海桜ちゃん?!」


中を確かめると、床に倒れ込み頭を抱え震えている海桜ちゃんと

その向かいに立つ、この店の店長。


店長のシャツはボタンが全て外され、はだけていた。


こいつ、無理やり海桜ちゃんを襲ったのか?!

この状況から、そう思わざるを得なかった。


「サンゴちゃん、大丈夫か?」


夏生もそう思ったのか、少し慌てているようだ。


「何やってるんだ?」

「別に・・・あぁ、藤堂さん。コイツの事気にいってましたよね?あんたにやるよ。その女。」


ゆらりと振りかえり、薄ら笑いを浮かべる。


「何を言ってるんだ?」


言ってる意味が分からない。

海桜ちゃんと付き合ってるんじゃないのか?

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