海辺で恋するシンデレラ


「おい、波瑠。救急車が来たぞ。」


遠くで、救急車のサイレンの音が聞こえてきた。


「橘、二度と海桜ちゃんに近づくな。いいな?約束を破ったら、俺が許さないからな。」

「ふん・・・こんなガキ。相手にしねーよ。」


まだ言うか、コイツ。


「あ、バカ」


後ろで小さく夏生の声が聞こえたが、時すでに遅し。

それを無視し、もう一度橘を殴りつけた。



その後、すぐに救急車が店の前に到着し

救急隊が店の中の状況に戸惑いつつ、海桜ちゃんを担架に乗せ

病院へ送り届けた。



もちろん、俺も一緒に救急車に乗り込んで―――――

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