海辺で恋するシンデレラ
そんな2人の姿に、思わず笑ってしまった。
「ふふっ・・・仲がいいんですね」
すると、じゃれ合っていた2人が私のほうを見て動きを止める。
え?・・・私なんかいけないこと言ったかな?
「うわ~、すっげー可愛いっ。サンゴちゃんって笑うと笑窪が出来るんだね。ねぇねぇ、俺と付き合わない?」
「バカッ。何でそうなるんだよっ。」
そういって、頭を思い切りグーで殴ったのは、藤堂さんで。
「痛ってー。冗談に決まってるだろ?何も、グーで殴らなくても・・・」
涙目になりながら、抗議の目を向ける。
「でも、ホント。笑顔のサンゴちゃんは可愛いよなぁ。波瑠が惚れるのも分かる気がする。」
「いーだろ。あ、俺達付き合うことにしたから。」
そういいながら、私の肩を抱きよせる。
あ、そっか。さっき、両思いになったんだから
そういうことに、なるのかな。
なんだか恥ずかしくて、俯いてしまう。