海辺で恋するシンデレラ
「俺、コレでも部長だから。TD Groupって知らない?」
「ん?ごめんなさい。あまり、会社の事とか良く分からなくて・・・」
そうか、知らなかったのか。
でも、そうやって俺の後ろにある肩書とか会社とか
金に目が眩んで、近寄って来る奴らはいっぱい居たけど
彼女はやっぱり違う。
俺を1人の男として、好きになってくれた。
それが何より嬉しい。
「そっか、部長さんなんですね。だから、お仕事も大変なんですね。」
そういいながら、海桜はキッチンに向かい
買いそろえた食材を、冷蔵庫に入れて行く。
「じゃぁ、明日からも頑張れるように。気合い入れて作らないと。」
腕まくりをして、手を洗い手際よく食材を洗っていく。
なんか、いーな。
好きな女が、こうやって俺の為に料理を作ってくれる姿。