海辺で恋するシンデレラ
≪波瑠side≫
あの日、俺はいつもの海岸で
趣味のスキューバダイビングの仲間と一緒に海辺を歩いていた。
すると、砂浜のいつもの場所で海を見ている女性の姿が見えた。
あ、今日もココに居たんだ。珍しいな。
彼女は、いつも水曜日になるとその場所にいる。
ただ静かに、海を見ながら一人で――――
いつからか俺は、彼女が気になって水曜日になると
この砂浜に来る事が日課のようになっていた。
そして、趣味仲間から彼女は
近くにある、Heart Reef Café(ハートリーフ・カフェ)で
働いていると聞いて時々、行くようになった。
俺が彼女を気になっている事を面白がってか
いつの間にか俺達は、いつもココで待ち合わせをするようになった。
もちろん、海に近い事も理由の一つではあったけど。
そこは、ウェイクボードやサーフィン・ダイビングの情報や手配
器具の貸出、そしてカフェが併設された店。