海辺で恋するシンデレラ
一度、バイトから帰って来て
気遣いとかもあったのか、疲れすぎてそのまま寝てしまった事があった。
何度か着信があったみたいだけど、それにも気付かない程
深い眠りで――――
すると、3時頃にチャイムが何度も鳴って
近所迷惑だと思いながらも、重い身体を起こし
ドアを開けると、汗だくになった波瑠さんがそこに居て・・・
そんな事があってから、毎日欠かさず連絡するようにしている訳で。
あ~今日も疲れたぁ。
体、汗でベトベトだし早くお風呂に入って寝よう。
なんて暢気に考えて、アパートに入ろうとした時
グッと手首を誰かに掴まれ引き戻された。
「え?!」
「神崎。」
その声に、体中に鳥肌がたった。
それと同時に、動悸が激しくなる。