海辺で恋するシンデレラ

一度、バイトから帰って来て

気遣いとかもあったのか、疲れすぎてそのまま寝てしまった事があった。

何度か着信があったみたいだけど、それにも気付かない程

深い眠りで――――


すると、3時頃にチャイムが何度も鳴って

近所迷惑だと思いながらも、重い身体を起こし

ドアを開けると、汗だくになった波瑠さんがそこに居て・・・


そんな事があってから、毎日欠かさず連絡するようにしている訳で。





あ~今日も疲れたぁ。

体、汗でベトベトだし早くお風呂に入って寝よう。

なんて暢気に考えて、アパートに入ろうとした時



グッと手首を誰かに掴まれ引き戻された。


「え?!」

「神崎。」


その声に、体中に鳥肌がたった。

それと同時に、動悸が激しくなる。

< 98 / 218 >

この作品をシェア

pagetop