おれんじ・ちょこれーと
だって、だって、
デートの約束をしてた当日にドタキャンされてあげく、彼氏の後輩の女の子と2人でいる場面目撃したらあないな行動でても許されるやんね?
――普通や!この反応がっ!
「悪かった!けど………」
「言い訳なんて聞きたないっ!」
俯いていた顔を上げて悠をキッと睨む。
どーせ、お決まりの“あれ”やろ。
わかってるよ、わかってるもん。
――不釣り合い、なんやろ?
裏でアンタの友達に言われてるの聞いとってんよ?
“なんであんなバスケのこと全然知らんような子を彼女にしたのか?”
アンタはおらんかったと思うけど。
薄い扉をひとつ隔てただけの場所で笑いながらウチを貶すようなことを口にした奴が―――次の彼女になると声高々に宣言して、周りの奴らが同調するようにはやしたてていた。
当の本人が認めた“彼女”というちっぽけな存在も気にならないほど。
うちは、アンタとは不釣り合いやったんや。