デキちゃってない結婚
 小竹は酒は飲めるが、打ち上げは何かあったときのためにお酒を飲まない、そのため冷静ではいたものの、不安は隠せずにいた、でも何を言われても美月の為に驚いたりはしないよう心に誓っていた。

「子供が・・・子供が出来ました」

 小竹は必死に堪えた、そして冷静に話しを進めた。

「そうか、わかった、それじゃあ今後を考えないとな」

「はい」

 あえて小竹は、誰と?、とは訊かなかった、ここまで崩れるなら相手が今お付き合いしている星野萌香では無いとわかったからだ。そして恐らくその相手とは結婚する気もなかった相手であろうと小竹は混乱している美月を見てそう思った。

「どうにかおろして貰えるよう説得しなきゃな」

< 113 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop