デキちゃってない結婚
そこには誰もが知っている芸能事務所の名前があり、オーディションと書いてあった。しかしそのオーディションは既に終わっているもので。桃香は何故先輩が持ってきたのかはわからなかった。
「この事務所前に受けたことあるよね、その時の審査員の人がたまたま店に来てね、桃香ちゃんを見てあの時オーディションに落ちたこだって覚えててくれたんだよ。それで桃香ちゃんを改めて見たら、実は凄い逸材なんじゃないかって。だから特別に今度オーディションしてくれるらしいんだ」
その言葉を訊いて、桃香は震えていた。それは恐怖や不安からではなく、喜びからだった。
オーディションの結果は見事合格。桃香は先輩のおかげだと、何かプレゼントしようとしたがお金は無かった。決して起用では無いがせめて気持ちだけでも伝わって欲しいと、手編みの手袋をプレゼントした。
「この事務所前に受けたことあるよね、その時の審査員の人がたまたま店に来てね、桃香ちゃんを見てあの時オーディションに落ちたこだって覚えててくれたんだよ。それで桃香ちゃんを改めて見たら、実は凄い逸材なんじゃないかって。だから特別に今度オーディションしてくれるらしいんだ」
その言葉を訊いて、桃香は震えていた。それは恐怖や不安からではなく、喜びからだった。
オーディションの結果は見事合格。桃香は先輩のおかげだと、何かプレゼントしようとしたがお金は無かった。決して起用では無いがせめて気持ちだけでも伝わって欲しいと、手編みの手袋をプレゼントした。