デキちゃってない結婚
「それで、特別に・・・」

「いやさすがにそんな素直に受け入れたりはしないよ、ただ何回も連絡がきてね、何度もお願いされるから、社長に言ってみたんだよ、そしたら特別にオーディションしようっていいだしてさぁ、それでまぁオーディションってことだし、そこで落とせばって思ったんだけどね、社長が君を気に入ったみたいでね」

「社長さんが?」

「あそこまで他人に逸材何て言わせるんだ、きっと凄くなる。そう言ってたよ。まぁ俺は通用しないと思ってたけど見事に裏切ってくれたよ」

 まったく知らなかった、先輩はあの時嘘を言ったのだ、そんな事にも気付かなかった。もうあれから二年近くたっているのに・・・。

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