デキちゃってない結婚
 真理子は顔を上げヒョウ柄の女を確認したが、知り合いにこんな変な人はいないと思った。

仕方なく席を立ちその女性に近づいた。するとヒョウ柄の女は真理子を指差してこう言った。

「あなた!何か知ってるらしいわね!すべて私に話しなさい!」

 そう言われたが何を話せばいいかわからなかった。それにヒョウ柄女のあまりの迫力に正直怖かった。

「何を訊きたいんですか?」

「決まってるでしょ!昨日私たちが話してたことについて!」

 真理子は困った。こんな日本語が通じない日本人は初めてだった。

「それが分からないんですけど」

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