デキちゃってない結婚
 春菜が追い討ちをかけるようにそう呟くき、真理子のお腹に手を乗せた。

「確かにそんな気がしますね、美月君喜んだでしょ」

 春菜に乗っかった純一の言葉を訊いて、純一は何を企んでいるんだと震えた。

「あっ!今動きましたよ!ブルブルって!」

 そうテンションを上げた春菜に対して真理子は、自分自身が動いたんだと思った。

 そんな様子をニコニコと微笑ましく見ている純一を見て、急に冷静になった。そういえば純一は美月が喜んだ的な事を言っていた。ということは純一は私のお腹にいる子供の親は美月だと思っているはず。あれ?もしや?もしやもしやだ!もし純一の子供が出来ていたとしても、美月との子供と言ってしまえばいい!そんな悪逆無道なことを思いついた真理子はニヤニヤした。

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