デキちゃってない結婚
「どれだけの付き合いって、会ったのは三回かな。あっあと、飛んだマリモじゃない、本田真理子さんだ」

 桃香は苦い顔をした、自分はたった三回しか会ってない女に負けた、そう思うと腹が煮えくり返る思いだった。

恐らく美月は本田真理子という女に自分の子供がデキたから結婚したいと言っている。確かに子供がデキたということは運命のような気がするが納得がいかない、しかし自分じゃ今美月を奪い返す術が思い付かない、どうしようと桃香は頭を抱え舌打ちをした。

そんな桃香の姿を見て店長は心の中で、こんだけ美人なんだから美月と別れたって美月クラスの男性とまた巡り会えるはず、だから諦めればいいのに。そう思っていた。

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