デキちゃってない結婚
 美月は真理子の両肩を強くに握ってそう言った。

 その声に震えながら唇を噛み締め、ゆっくりと床に膝を付いた真理子は。

「すいませんでした」

そう何度も土下座をして謝り始めた。

何事かと周りの人たちも真理子を見ていた。

そんなことには気付いていたが真理子は何度も謝り続けていた。

どうやら子供はデキていなかったみたいだ。

その様子を困った表情で見つめている夏歩は何をするべきかわからないでいた。

同じように小竹も困った表情で、騒ぎが大きくならないよう、周り人たちに何でもないです、と言っていた。

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