デキちゃってない結婚
 その言葉を訊いたか訊かなかったかぐらいで曽和子は真理子を無視して歩き出した。

真理子は暫くポーズをとっていたのだが曽和子が先に行ってる姿に気が付き走って追い掛けた。

「待ってよぉ」

 真理子は曽和子に追い付くと、ハァハァと息切れしていた。

「歳とったね」

「そうね、もう三十歳だもん」

「どう?結婚相手は見つかった?」

「いや見つかってないけど、もっと凄いことがあるのよ」

「凄いこと?」

 歩きながら二人は話しをした、曽和子が返事を返すように真理子の方を見ると真理子が居ない、辺りを見回すとドーナツ屋の前にいる真理子を発見。

< 44 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop