デキちゃってない結婚
「相手は超有名企業のお坊ちゃん、まぁ今はパン屋でバイトなんだけどね、まぁでも美沙子幸せいっぱいよ」

 美沙子も真理子と高校の同級生、真理子の中で美沙子は結婚しないと勝手に決め付けていたみたいで真理子はかなり大きなリアクションをしてしまった。

「美沙子モテてたから、てっきり遊び呆けてるのかと思ってた」

 真理子はショックだったのか眉をひそめ口を尖らして呟いた。

「まぁ三十歳にもなれば変わるもんよ色々、あっカフェがあるから、あそこ入ろうよ」

 曽和子がカフェを見つけたので二人は中の様子を伺った。丁度禁煙席が空いたので二人は小走りで中に入った。

曽和子は入って直ぐホットコーヒーを頼み、真理子はメニューを指でなぞりながらブツブツとメニューを音読した。

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