デキちゃってない結婚
 真理子がココアを注文する頃には曽和子のホットコーヒーが運ばれていた。

「私先に座っとくよ」

 真理子は頷き貧乏揺すりしながらココアを待った。

「結婚かぁ、三十歳だもんなぁ」

 真理子にとって結婚何て殆ど考えていない言葉だったようで、妙に頭に引っかかっていた。

ココアが運ばれて来たので真理子はココアが乗ったオボンを持って曽和子のところへと向かった。

鼻歌を歌いながら席に着いた真理子は、チラッと窓側の席を見ると見たことのある男性が、相手も真理子に気付くと真理子に向かって会釈した。

真理子も会釈したので、曽和子が何事かと真理子が会釈した方角を見ると、それはそれはイケメンな男性がいたので曽和子はびっくらこいた。

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