デキちゃってない結婚
 そんな中公民館の入り口がざわつき始めた。宴会場は静かな分余計に声が聞こえてきた。暫くすると買い出しに行った何人かが大量の瓶ビールを持って現れ、その後ろから大スターがダテ眼鏡を外しながら登場した。

金子美月は今日の日が楽しみだった、勿論久しぶりに同級生と逢えることもだが、福岡に来ると週刊誌のカメラマンも余程のことがなければ現れないからだ。更に美月は噂になったモデルの彼女ともこの半年殆ど逢えておらず、エッチ何てもんはこの半年間全くだった。

だから今日は誰かお持ち帰りしてやろうと意気込んでいた。そのために同級生に同級生以外を連れてくるように頼んでいた。そしてそれが地方に行った時の楽しみだった。

 美月の登場に真理子は固まっていた、緊張がオーバーヒートしたためだ。

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