デキちゃってない結婚
「飲めよ」

 雅樹の言葉に美月は雅樹を睨み首を振った、もう限界とわかっていたからだ。それを見て雅樹は自分でそのビールを飲もうとしたが、ビールを飲みながらこっちを見ている真理子と目があってしまった。真理子はニヤニヤしながら雅樹に近づいてビールを取り上げ美月に差し出した。

「美月君、飲んで」

 真理子の満面の笑みが怖かった、美月は仕方なくビールの入ったグラスを持った。

実はこのとき真理子は先程のビールで限界を超えてしまっていた。

そんなこととは知らず美月は嫌々にビールを口にすると二口目が喉を駆け抜けた瞬間、限界を超えてしまった。
< 77 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop