純情彼氏
その子達と廊下に出た
「……お話は?」
「橘君のことに決まってるでしょ」
吐き捨てるように言われて
流石に心が傷つく
「この子、橘君の事好きなのよ。渡辺さんが想うよりもずっと前から」
この子、と指を指された子は緩いパーマのかかった髪を二つに括っていて
いかにも女の子…という感じだった
「……あたしに別れろって?」
自分でも驚くくらい声は低かった
「…あたっ…あたし橘君に…」
「告白しても良いとは思うけど
…別れろっていうのは違う問題だと思うけど」
少なくともあたしは…
一応橘に告白もして了承を得たんだから