純情彼氏


「戻ろっか」

杏が今度こそあたしの手を引いて教室に入っていく


「………」

あったかい
杏の手すごく暖かい

「…っ……ぅ…」

涙が頬を伝っていった


それを気づかれないように
そっと拭った

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