純情彼氏

話に没頭した
気がつけば本はほぼ終盤にさしかかっている

「…そこに有るのは当たり前じゃない

いつかは消えてしまう」

なら……ならあたしは何を願う
永遠の命?
尽きることのないお金?


終わることのない夢……

どれもピンとこない

「………出来ることなら」

誰かが隣で笑ってくれることを


色褪せることの無い記憶を

あたしの頭に刻み込んで欲しい
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