純情彼氏


あたし達は泣いた
ずっと泣いてた

そして授業が終わる10分前にやっと泣きやんだ
お互いの顔は泣いたせいで赤く腫れていた


「……酷い顔」

「ね」

ケラケラと笑って
杏が真剣な顔をした

「……悪い夢だと思えばいいよ
いつかはきっと終わってくれるからさ」

「………うん」

ギュッと唇を噛んだ

あたしは杏に慰めて貰ってばかりだ

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