純情彼氏



相変わらず誰も居なさそうな場所だった

吹き抜ける風はもう冷たくて
ここにはもう居ないんじゃないかと思った


「………よっと」

貯水タンクが置いてある段によじ登った


「……居た」

探していた人物は貯水タンクを背に寝ていた
こんな真冬に授業をサボって寝ていた

や、サボってるのはあたしも同じか…


「………変わらないな」

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