純情彼氏


ギュッと手を握りしめた

話すといっても心のどこかにある不安が大きくなる


また…拒絶されたらって思うと怖い


それにね
君の嫌いなあたしは

臆病者でズルくて汚い
前を見ることだって嫌がった
君を好きになることにも怖がった

嫌な臆病者
君に嘘をつき続けた

それでもそんなあたしを好きって言ってくれた

圭の笑顔をあたしは
嘘と思いたくないんだ

本当の圭を知りたい
だから話がしたい

そう思っちゃ駄目かな……?


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