純情彼氏


温くなっていくミルクティー

先輩が目を伏せた
長い睫毛が陰を作っている

「……どれから話せばいいかわかんねぇ」

「ゆっくりでいいです。話したくないことがあるならまた違う日に…」

「それじゃ駄目だろ
今話さなきゃなんねぇんだ」

先輩が静かにあたしを制した
そしてしっかりとあたしを見つめる目にはもう迷いは無かった


「まずは別れた後から…になるな」

「………はい」

「…俺は知り合いの家に転がり込むことになった
でもどこもそうは続かない
厄介者を…腫れ物を扱うような目に俺が耐えられなかった」

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