純情彼氏



あぁ…やっぱりか

心のどこかでは薄々気づいていた
彼がそうなんじゃないかと

そうだったら全部、辻褄があうよねと


そこからはもう何も言わなくても分かった
先輩はあたしを手酷く扱うことで復讐したかったんだ


先輩が席を立った

「これで分かったろ
……これが全部なんだ」

「…ごめ…っ…さ…い」


「お前は悪かねぇよ
悪いのは全部俺だ」

先輩はあたしの頭を撫でて
店を出ていった

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