純情彼氏



「じゃ、ちょっと寒いけど」

ちょっと寒いどころじゃない
かなり寒い

カタカタとあたしの足が笑っている

「やっぱり寒い?」

「そう思うならなんで屋上っ!?」

耐えきれずあたしが叫んだ瞬間またゆき君は苦笑いをした


「いや~、俺も言ったんだけどさ」

「…ならっ!…って言った?」

どういうことか分からなくて首を傾けた

「そう。俺が頼まれたのはここまでなんだ」


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