純情彼氏


「何あれ。………ゆきーっ」

杏は嫌そうに顔をしかめてでも、愛しい恋人の姿を見つけた途端そちらに飛んでいった

「…結局は彼氏かいっ」

あたしも少なからず分かっていたけれど杏の後ろ姿を眺めてから

一番奥の席に進んでいった

「……名前の順だといつもこうだよ」

友達とも離れてしまう

新しいクラスになって生徒はどこか浮き足立って
クラスは騒がしくなる一方だった

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