純情彼氏


「………で、あたしは何でこんなところにいるんだろう」

喫茶店の奥の席で、あたしはため息を付きながら窓の外を見た

「…本当に外でもモテるなぁ」

綺麗な薄い茶髪が人垣の中から突き出ている

「………」

その人垣はかれこれ30分以上減るどころか増える一方で、あたしは10分位待っていたけれど諦めて店の中に入った

あたし…選択間違ったかなぁ

ぼーっとしながら窓の外にいる小さくなっていく橘を眺めた

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