純情彼氏
あたしもヒラヒラと手を振って彼を応援する
そんなあたしの横に来たのは少し遅めに登校してきた杉山だった
「なんか面白いことしてんな」
「そー?」
「あぁ…でもあいつに飽きたら俺んとこ来いよ?」
グイッと肩を掴まれて引き寄せられる
「あーっ!?てっめっ!!七海に触んなっ」
杏の下から叫ぶ愛しい彼氏さんは無様だった
「でもあたしはあれがいいの」
ヘタレで頑固なくせに純情で
本人には言わないと約束したけどやっぱりゴールデンレトリバーで
そんな泣き虫彼氏が大好き
「ほら、圭がんばって?」