純情彼氏


「…………み…ななみっ!!」

あたしを呼ぶ声がする。
それはよく知っているような声で、

「七海ってばっ!!」

やっぱりよく知っている声だった。

「……あー…杏?」

「…もう行かないといけないんだけど」

杏がむくれた顔をしてあたしの前に立っていた。

「……あれ?」


もうHRも終わったようでそれぞれが荷物を持って教室を出ていた。

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