純情彼氏
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やっと学校を出たけど……
頭は冴えない。

「……さみぃな」

カツカツと軽快な足音だけが暗い道路に響く感じがする。

「………」

「聞いてんの?」

「………えっ?」

何のことか分からなくて変な返事を返してしまった。
杉山が眉間に皺を寄せてあたしを一瞥した。


「…何でもねぇ」

「そう?」

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