私とアイツはバカップルではありません!!
家に帰るともう日が暮れていた。
華灯には本当に世話になった。
今度何か持っていこう。
私の匂いつきエプロンとか。嘘です。言ってて気持ち悪くなってきた。ごめんなさい×1000
「ただいまー」
私は出来るだけ平静を装いリビングへ。
玄関には見慣れない靴が置いてあったから、きっとお父さんは帰って来ているんだろう。
「「おかえり」」
――久しぶりにみた父親は何ら変わっていなかった。
少し……痩せた?というぐらい。
「…お父さん、次の出張はいつなの?」
「……まぁ、当分は居る。詳しいことは分からない」
「………そう。
私、部屋戻るから。お母さん何かあったら呼んで」
――やっぱり無理だ。
会話なんて続かない。
当分って…
せっかく華灯に教えてもらったアドバイスも役立ちそうにないや…
笑顔で目を見て話すなんて、無理だった。
ごめん華灯。
私は部屋のドアを閉めると扉を背に座ってかがみ込んだ。