私とアイツはバカップルではありません!!
「…眠れないの?」
突然声をかけられ、思わずコップを落としそうになった。
飲んでた水は当然の如く吹き出した。
しかし、流し台にだから問題ない。大丈夫。
―と、それはさておき。
「大樹君こそ眠れないのかい?
子守歌歌ってあげようか?」
「いいよ。どうせ音痴だろ」
「聞かせてあげようか?」
「だから遠慮します。
…人の話聞けよ」
拗ねた大樹君も可愛いね。
そう思った私はしばらく大樹君を眺めることにした。栄養補給です。
「……何だよ?」
「…………」
「あー…どうせ口悪ぃとか思ってんだろ?
説教なら聞き飽きてるぞ」
「違うよ、可愛いなぁ…って思って見てただけ」
「はぁ!?」
大声を突然上げた大樹君に慌てて口に手を当て静かに、というジェスチャーをした。
悦子さん達が起きてしまう。