私とアイツはバカップルではありません!!
「お前ら、行くぞ」
笹原晶は私を一度も見なかった。
私はなんだかそれが悔しくて…気付いたら声を出していた。
「ねぇ、笹原晶!」
遠ざかって行く背中に私は声を投げかける。
少し反応して彼の足は止まった。
彼の隣に居る友人たちは私と奴を交互に見やって何事かという顔をしている。
「…何で私は振られたの?」
いくら何でも一方的だ。
せめて理由だけでも知らないと…納得出来ない。
諦め、きれない。
そう聞いた私に笹原晶は最も残酷な一言を言った。
「……冷めたから。
学校では絶対に話しかけてくるなよ。コレが最後だ。じゃあな」
私と奴の間に冷たい風が吹いた。