私とアイツはバカップルではありません!!


「それで紗奈が中傷の的になりかけたんだよ」




まぁ、そりゃあそうだろうな。
あの女子達顔が引きつってたもの。




「だけど委員長がその場にたまたま居合わせて…“文化祭、皆で楽しもう”って言ったんだよ。
そしたら場がしらけちゃて…穏やかな空気になったんだ」




大分守は話を省略しているようだが、きっと本当はもっと険悪で、守も巻き込まれていたんじゃないかと思う。
私が居ない時にそんな事があったのか。


だから、委員長は私に役割を振ってきたのか。



私がクラスで馴染めるように。
きっかけを作れるように。
文化祭を楽しめるように。




「……酷いこと、言っちゃったな…」




知らなかった、だけでは済まされない。
そこまで考えてくれた人に私はなんて事を考えてしまったんだろう…
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