私とアイツはバカップルではありません!!
10章:最終章、ですか。
守の家に滞在して6日目の朝。
私の足取りは少し重い。
「……今日こそ委員長に謝らなくては…」
「本当、紗奈って素直じゃないよねー…ツンデレ?」
私はデレた覚えはない。
「あ、でもアンタ、ろくに"好き"も言えないのか。それ以上だね」
うぐっ…
「…私には無縁の世界なものでごわす」
「笹原君とラブラブしてたくせに…」
上辺だけね。
「きっと彼にとってはお遊びだったんだよ。
もう、いいや」
笹原晶のことは。
「……どうしたの、急に…」
そう言えば守にまだこのことは言ってなかったっけ。
「…笹原晶に、冷めたって言われた。飽きられたんだ」
だから、きっと彼はもう、私の前では笑わない。
…いや、あんまり笑ったことないけど。でもあんなに優しい顔は見せてくれないだろう。