私とアイツはバカップルではありません!!
4章:お友達君、ですか。
ある日のことだった。
「晶――っ!
出て来―――いっ!」
「バカ。
そんなに叫んだら他校から乗り込んだのがバレるだろ」
丸聞こえですよ。
晶って恐らく笹原晶のことだよな。
なるべく関わりたくない。幸い私はベンチに座っていて、奴らには背中を向けている。余程のことがない限り声を掛けられはしないだろう。このまま静かに奴らが通り過ぎるのを待ってよう。
笹原晶はと言うと安眠中。
…私の膝の上で。
『こんのバカップル!』
「違う!」
しまった。
頭の中で浮かんだ守の言葉に思わず声を出してしまった。
慌てて口を塞ぐも遅かった。
背中からじーっと感じる視線。プラス…