私とアイツはバカップルではありません!!
目を開けると私はソファに横になっていて、笹原晶の顔が目の前にあった。
「……あ、起きたか?」
そうか。私、倒れたんだっけ。
「熱、何度だったんだ?」
「知らない。
…ゴホッ…計ってないから」
「水、要るか?」
私は黙って頷く。
すると笹原晶は待ってろと一言言い残して台所へ向かってしまった。
私はリビングに居た。
台所はリビングとつながっている。因みに玄関に直通でつながっているのがリビングだ。だからきっとここへ運んでくれたのだろう。
笹原晶は私の部屋が分からなかったんだ。…申し訳ない。
「ほら」
ゆっくりと体を支えながら起こしてくれた。
慣れない手つきでしてくれたのだろう。
私の傍には桶と濡れたタオルがあった。