私とアイツはバカップルではありません!!
漸く離された時はお互い少し息が上がっていた。
今回ちょっと長かった。
……恥ずかしい。
それに気まずい。
「………うつったらどうするのよ…」
あーあー可愛くない。
もう嫌だ。
「それが目的でしたから良いんだよ。
全部菌、もらったから。
俺に黙ってうつさせろ。
じゃあな」
そう言って笹原晶は去ってしまった。
なんて奴だ。
風邪菌にうつりたいなんて……
「…………」
分かってる。
分かってるんだ。
本当はそうじゃない。
私のため、だ。
でもそれは困る。
あまりそういう部分を見てしまうと平常心で居られなくなってしまうから。
今の気楽な関係が好きなのだ。
だからもうこれ以上は踏み込まないで欲しい。