私だけのヒツジ(執事)
[史也 side]
その頃、史也はミコトに捉(つか)まっていた。
「なんで、あの場で認めてやらない!?
彼女の気持ちを考えてやるのが漢(男)だろうがっ!!」
お説教もヒートアップ↑↑
「いい加減な事を言う方が失礼じゃないですか、ミコト様っ!」
「あ?俺に逆らうのか?
逆らうっつーのか、如月。
そんなヤツ・・・うちには要らん。
もう帰って来なくていい。
二度と小山内の敷居は跨がせないからなっ!」
そんな、横暴なっ!!
ミコト様・・・。
最早これは『脅し』でしょう!?
たとえミコト様でも、受け流すなんて出来ません。
・・・・・・。
重苦しい空気を吹き飛ばすかのように
「ぶっちゃけ弥生ちゃんの事、どう思ってるの?」
心配そうな顔をしつつ『ぶっちゃけ』って何なんですか、由奈様!
「どうもこうも。
妹みたいなもんですよ、あの子は・・・」
だって、そうだろ?
まだ出会って、そんなに時間だって経ってない。
「嫌いじゃないんでしょう?」
再度、訊ねる由奈様・・・。
嫌い?
それはないけど。