お姫様は王子様を演じてる
悠斗はその後、『おやすみ』と呟いて扉を閉めた。
―――パタンと軽い音が部屋に響く。
私はベッドにゴロンと横たわると、瞼をゆっくりと閉じた。
……あんな事があったから今日は、なかなか寝付けなそう。
本当に怖かった…
澪に押さえ付けられ、逃げ出したいのに身体が全然動いてくれなくて…
自分の非力さを感じた夜だった。
明日ど…う…し…よ……
…―――目が覚めたら朝だった。
父さんどうやら私は神経が大分図太いみたいです。