いつも一緒に
「うん、大丈夫だ」


ついでに俺より五つ上で今は県内で有名な大学の二回生。


学校の先生よりも勉強を教えるのが上手いのでよく世話になっている。


教師にでもなったらだうだろうとよく提案するのだけど即行で却下されてしまう。


理由は簡単だった。


『めんどくさそう』だそうだ。


そんなこといったら、ほとんどの職業がめんどくさくなるような気がするのだけど・・・


「シャキッとしたら?今日は大切な日でしょ?」


大切な気はしないけど・・・、まぁ新しい生活のスタートラインなんだろう。


そう、本日入学式。


桜が舞い散る中で、新しい制服に身を包んだ新入生がゾロゾロと歩く日だ。


別に新しく学校入るぐらいで大げさに式なんてやらんでもいいだろうと心底思う。


それより春休みを一日追加してもらったほうが学生としては大いに有難い。


「もうこんな時間! 早く行くわよ!」


姉貴もまるでOLのような姿で家を出た。


というか時間遅れたのは姉貴の化粧のせいだと思うけど・・・


俺も新しい制服なのだがブカブカしてて気持ち悪い・・・


更に靴はローファー・・・、足が痛いっつーの。
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