いつも一緒に
既に指定した席に座り俺は考え事をしていた。


ううむううむううむううむ・・・


男子諸君には嬉しいお知らせだ。


なんだかこのクラスの女子は全体的に高い気がする。


もちろん俺も嬉しい。


ガラガラガラ!と思いっきり扉が開いて女性の先生が入ってきた。


「はぁーい、どうも! このクラスの担任になる高橋です!」


まぁテンションの高い担任だこと・・・


しかし担任が明るいだけで、クラスの中は沈黙が続く。


当たり前だよな、皆周りは知らない人だらけだもんな。


「静かだね君達。 まぁ最初はそんなもんだけど、すぐに皆仲良くなるよ」


皆が仲良くなるまでいったい何日かかるだろうか。





オレの席は窓側二列目、前から四番目という中々のベスポジ。


やはり前の席には名簿が俺の前の加藤。


うーん、どうやって話そうかな・・・


「今からプリント配布するから後ろにまわしてね」


ん? まさかこれは喋るチャンスなのでは?


こんな感じにチャンスは到来するとは思ってなかったけどまぁいいか・・・


さて、どうやって最初に声をかけようかな。


プリントをわざと落とすってのもありかもしれない。


けど後ろの二人には迷惑だろうな・・・


「名前を記入するところがあるからシッカリ書いといてー」


迷いもなく中学の時から使っている愛用のシャーペンを取り出そうとした。


そろそろ変えるのもいい時期かもしれない。


「うあっ・・・」


シャーペンを取り出そうとした際、それに引っかかった消しゴムが筆記用具から脱出して床に転がった。


それは右側に行き、隣に座る人がそれに気付いた。
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