大阪プレイボーイ超甘々な君と2人っきり!?



*瞬side


……俺と、愛梨と桜は


幼なじみやった。


家も近所やし、幼稚園も一緒。

毎日俺らは一緒に遊んでた。


俺らはお互いが好きすぎてんな。


俺は、2人共…


恋愛的な意味で好きやった。


幼稚園児で2股とかプレイボーイの前兆かもな??


んで、愛梨も桜も


そういう意味で俺が好きやった。


「将来、3人で結婚しよーな」

なんて、結婚の意味も


よう分からんで言ってたわ。


でも、小学校に上がって…


3人じゃ結婚出来ひん事が


分かったし、愛梨と桜には


『好きな人と2人でいたい』て

気持ちも出てきた。


俺がとったのは…


『桜』やった。


というより、愛梨がひいてん。

愛梨は次第に俺らと


距離を置くようになっとった。
俺は、愛梨は俺らのことが嫌いになったんかな?と思た。



それに生まれつき病弱な桜を俺は


ほっとかれへんかった。


「瞬くん、瞬くん」


て言ってついてくる姿が


ほんまに可愛かった…。


でも、愛梨に対して


罪悪感がなかった訳やない。


だって、俺は愛梨の事を


ほんまに好きやってんから。


だから愛梨を見かけるたび、


「ごめん」と心ん中で


謝ってた。


そこで、俺らと愛梨の間には


溝が出来るんやけど


俺は正直毎日が充実してた。


桜の笑顔を見るたび、


桜に惚れ直して


「ああ、絶対こいつを


幸せにしたる」と思い込んでた

しな。


毎日、一緒に学校行って


帰って遊んで


休日は桜が行きたいて


言うた場所にはどこへでも


連れて行ったった。


俺の親も、桜の親も


毎週、毎週色んなとこへ


俺たちが行くんを止めたりは


せんかった。


だって、桜にはもう


時間が残されてなかったから…

やけど、俺はそんなん


信じてなかったし


気にしてもなかった。


だって元気な、満面の笑みの


桜がここにおんのに


何を気にする事があんねん。


でも、俺のそんな考えは


ある日儚く打ち消された。


桜が倒れてん。


俺は毎日、病院に通った。


でも桜には


もう限界が来てたんや…













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