大阪プレイボーイ超甘々な君と2人っきり!?
医者には、「いつ治るかは
分かりません。
その子の事を忘れれたら
1番良いですが、こんな状態に
なった原因の人の事を
忘れる人なんてめったに
いませんし、
こればっかりはどうにも…」
なんて絶望的な事を言われた。
…俺と愛梨の母親は、
どうにかならないかと
色々な所を探し回った。
で、催眠術を使う有名な人
を訪ねた。
相談したところ、1つの解決策
にたどり着いた。
その方法は、催眠術で
桜に関する記憶を全て
なくす事。
それをしてしまうと、
桜の記憶とほぼセットの
俺の事は殆ど忘れてしまう
だろう。て事やった…。
でも、愛梨は催眠術に
かかりやすい体質で
7割方は成功でしょう、と。
この話は、俺と愛梨の母親だけ
で聞いてたから
俺はぜひやってもらうよう
愛梨の母親に勧めてん。
俺に関する記憶を無くすだけの
リスクなんかリスクが無いに
等しい。
俺は、愛梨の声が戻る事だけを
最優先に考えてたから。
でも…愛梨の母親は
反対だった。
「俺が可哀想すぎる」と、
言ってくれた。でも俺は
「んなもん、いくらでも
くれてやる!おばさん、
今…大事な娘が、愛梨が、
大変な事なってんやで!?
俺が愛梨にかけてる想いとか
そんな事に比べたらっっ!」
そりゃ、俺は愛梨に忘れられ
たくなかったけど…俺は愛梨に
ほんまに酷い事をしたから…
それに…怖かった。
俺がこのまま、愛梨を好きで
大切にしてたら…愛梨が
もっと大変な目に合うかも
しれへん。
もっと傷つくかもしれん…。
そう考えると、俺と愛梨は
関わらん方がいいんや…
愛梨の母親は、
「ありがとう、ありがとう。
愛梨は幸せやね」と
涙ぐんではった。
桜が亡くなったショックと、
声が出えへんショックで
抜け殻同然の愛梨は
催眠術を受ける事になった。
そんな状態でも、
愛梨は震える字で…
『瞬くん、近くにおってな
催眠術とか怖いから
そばにおって』て書いた
紙を俺に渡してきた。
桜の「離れんとってな」に
ちゃんと応えられへんかった
俺は、その時の想いを
噛みしめ「必ず」と力強く言ったんや