大阪プレイボーイ超甘々な君と2人っきり!?
何てことや!!
ほんまに付き合ってるなら
まだしも、不本意なイジメ
に巻き込まれそうや(泣)
つーか、もう巻き込まれた
かも…
「あーもうっ、
瞬はよ仕事しよ!」
パッと横を見れば
瞬は窓から下校中の女子達に
ニコニコと手を振ってる。
なんや、こいつ。
うちの話はもう終わりかい!?
原因お前やぞ??
一向にこっちを向こうとせず
女子達と喋ってる瞬を
置いてうちは仕事を始める。
……ほんまに。
うちは書類に目を通している
ガタッ!
穏やかな春風が吹いて
カーテンがなびく。
ん、イスの音がした…?
「で、何やればいいん。」
「わぁ!?びっくりした!」
いつの間にここまで
移動したん!??
「なんや、その反応。
ボーッとしてたんやないん?」
「…うるさいわ///
これ、まとめて。」
うちはプリントを渡す
瞬の「ゲ。」て声が
聞こえる。
あー、なにこんなんで
体温上げてんやろ、うち…
家じゃ、もっと距離
近いのに。
だって、制服とか…
教室とか反則やわ
いつもと違って見える/////
そっか、何気に2人きり
やねんな、今。
ちょっと前やったら
教室で男子と2人きりとか
意識しまくりやったのに…。
……春風の舞う音と、
グラウンドの部活の声と、
吹部のトランペットの演奏、
シャーペンがしきりに
プリントの上で動いてる音と、
うちの心臓の鼓動。
瞬がそこにいるだけやのに
いつも気にしない全ての事が
とびきり目立って感じる。
あ~重症や…
うちは天井を見上げた。
「なに、サボってんだよ?」
うちは前を向く
「サボってへんし!…え?」
言った瞬間、チョコレートが
飛んできた。
パシっ
「ナイスキャッチ。
…それやるわ。」
それは、チロルチョコだった。
「え、なんで??」
「何でとかあるかよ、
もらっとけ。」
えぇ!?う…あ
「ありがとう…」
「どーいたしまして。」
夕日が瞬の顔を照らして
輝いて見えた瞬間だった。
綺麗…素直にそう思った。