[短]恋ココロ
数学の意味が分からん授業中に考えるのは憐のことばっかり。
振られたのに、諦めなくちゃいけないのに…
私自身、イライラしてたはずなのに…
気持ちとは裏腹に胸は高鳴って、傷んで………
「…ら。桜。おい、起きろよ~」
「…!寝てないよ。あれ山田先生は?」
辺りを見渡すとみんなは立っているし、怖い山田先生はいなかった。
「やっぱり、寝てた?ま、とりあえず屋上行こ?」
あ……
快斗に言われて気づく。
記憶が飛んでる。
「わかった、今日は晴れてるから屋上気持ちいいだろうな…」
「……」
快斗は何も言わずに私の腕を掴んだ。
しかも、結構力が強い。
「…快斗、痛いっ…!」
私の様子に気づく様子もなくそのまま教室から引っ張り出された。